スワトウ刺繍は、もともと伝統的な刺繍技術を持った地に、
18世紀頃、キリスト教の宣教師がヨーロッパのレースや刺繍技術を伝えたことによって
独自の刺繍文化が生まれ、花開きました。
現在は、数少ない年配女性たちがハンカチーフの刺繍に携わっていますが、
若い世代の担い手がほとんどいないため
技術の伝承ができなくなっています。
特に細かい柄のものの中には、すでに作ることができないものもあり、
一枚一枚が貴重な「作品」のようです。
15 才ぐらいから刺繍を覚えはじめて、10 代後半より刺繍の仕事に携わっています。
「ハンカチーフの刺繍は細かくて大変なのよ!」と言いながらも
誇らしげな女性たちです。
(a)生地に穴をあけて、その中で糸を渡したり編んだりして「クモの巣」のような形を作ります。
(b)生地の糸を一本一本、本数を数えながら引き抜いていき
(c)残った糸をかがってレースのような透かし模様ができあがります。
(d)芯となる糸の上から、かぶせるように刺繍をして盛り上げる技法です。
刺繍に必要な道具は、籐や竹で作られた枠、ハサミ、そして針と糸。
それだけで全ての柄ができあがります。
刺繍の種類、場所によってさまざまな太さの糸を使いわけて繊細な柄を表現します。
着物の帯に挟んだり、
小さなバッグにしのばせるのにも
ちょうど良いサイズ。
正式なお席には、スワトウハンカチーフを…。
お洗濯は、やさしく押しながら手洗いし、弱い手絞りにて、
すぐに形を整えて日陰干しをしてください。
頑固な汚れを落とす場合には、ぬるま湯に酸素系漂白剤(色柄物用)を溶かし、
半日以上漬け置きしていただき、
その後通常の洗剤で手洗いをしてください。
アイロンは当て布をして優しくかけてください。
少し湿った状態でアイロンがけをしていただくと、より綺麗に仕上がります。
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